「買った作業ズボンの丈が長くて踏んでしまう」「ミシンがないけれど、自分で裾上げできないの?」とお悩みではありませんか?ズボンの裾上げは、針と糸さえあれば自宅で手縫いでもきれいに仕上げられます。コツは、まつり縫いという縫い方で表に縫い目を目立たせないことと、洗濯による縮みを見越して丈を決めることです。
この記事では、裾上げに必要な道具から手縫いの手順3ステップまでを順を追って解説したうえで、失敗しないためのコツと、裾を直してでも長く使いたい作業ズボン3本をご紹介します。自分で裾上げに挑戦したい方は、ぜひ参考にしてください。
ズボンの裾上げを手縫いでするメリット
「裾上げはお店に頼むもの」と思われがちですが、手縫いにも確かな利点があります。
道具がそろえば自宅でできる
手縫いの最大のメリットは、ミシンがなくても作業できることです。針・糸・はさみ・まち針・アイロンがあれば、特別な設備は必要ありません。1本あたり30分〜1時間ほどで仕上げられます。
費用面でも、道具をひととおりそろえてしまえば2本目以降はほぼ糸代だけで済みます。急に必要になったときにすぐ対応できるのも実用的です。たとえば、新しいスタッフが入って急ぎで作業着を用意しなければならないとき、その日のうちに丈を合わせられます。
まつり縫いなら表に縫い目が出にくい
「手縫いだと縫い目が目立つのでは」と心配される方もいますが、まつり縫いという縫い方を使えば、表からはほとんど縫い目が見えません。表地の織り糸を数本だけすくって縫い進めるため、仕上がりは市販品に近い見た目になります。
むしろ、ミシンで裾を縫うと表に一直線のステッチが入るため、元の仕様と変わってしまうことがあります。元の見た目を保ちたいなら、手縫いのまつり縫いが適しているというわけです。
裾上げに必要な道具
作業を始める前に、必要なものをそろえましょう。
最低限そろえたい5点
まず用意したいのは次の5点です。
- 手縫い針:普通地用の針で問題ありません。厚手の生地なら少し太めが扱いやすくなります
- 糸:生地の色に近いものを選びます。迷ったら生地より少し暗い色のほうがなじみます
- まち針:折り返した裾を仮留めするために使います。10本程度あると安心です
- チャコペンまたはチャコペンシル:仕上がり線の印つけに使います
- メジャー(または定規):左右の長さを均等にするために必須です
あわせてアイロンも用意してください。折り目をしっかりつけられるかどうかで、仕上がりの美しさが大きく変わります。
あると便利なもの
必須ではありませんが、あると作業が楽になる道具もあります。指ぬきは厚手の生地を縫うときに指を保護してくれます。リッパーは、既存の裾の縫い目をほどく必要がある場合に役立ちます。
裾上げテープは、縫うのが難しい素材や、時間がないときの応急手段として使えます。ただし、アイロンの熱で接着するタイプは洗濯を繰り返すと剥がれることがあるため、長く使う作業着には縫い留めるほうが確実です。
ズボンの裾上げ手縫い3ステップ
ここからが本題です。3つのステップに分けて解説します。
ステップ1:丈を決めて印をつける
まず、ズボンを実際に履いて仕上がりの丈を決めます。このとき、普段その作業で履く靴を履いた状態で測るのが重要です。安全靴は一般的なスニーカーより底が厚いことが多く、裸足で測ると出来上がりが短くなってしまいます。
希望の長さで裾を内側に折り返し、まち針で仮留めします。鏡の前で前後左右から確認し、左右の長さが揃っているかを必ずチェックしましょう。問題なければズボンを脱ぎ、折り返した位置にチャコペンで印をつけます。片方が決まったら、もう片方はメジャーで同じ寸法を測って印をつけると確実です。
ステップ2:折り返してアイロンで形をつける
印に沿って裾を内側に折り返し、アイロンでしっかり折り目をつけます。この工程を省くと縫っている最中に折り返しがずれ、仕上がりがガタつく原因になります。
折り返す幅(折り代)は3〜4cmが目安です。これより長く余る場合は、折り代を3〜4cm残して余分をカットします。切る前に必ず試着して確認すること。切ってしまうと戻せません。切り口がほつれやすい生地は、端を1cmほど内側に折り込んでからアイロンをかけると、ほつれを防げます。最後にまち針で数カ所留めて、縫う準備は完了です。
ステップ3:まつり縫いで縫い留める
いよいよ縫う工程です。まつり縫いの手順は次のとおりです。
- 糸を1本どりにして端を玉結びし、折り返した布の裏側から針を出します(玉結びが表から見えない位置にします)
- 針を進める先の表地の織り糸を1〜2本だけすくいます。ここが最大のポイントで、多くすくうと表に縫い目が出てしまいます
- そのまま斜めに針を進め、折り返した布の端に針を通します
- 1cm前後の間隔をあけて、2〜3を繰り返します
- 一周したら、折り返しの裏側で玉止めをして完成です
コツは、糸を強く引きすぎないことです。引っ張りながら縫うと表地がつれて、縫い目のラインがぽこぽこと浮いて見えてしまいます。糸は軽く沿わせる程度のテンションで進めましょう。
裾上げで失敗しないためのコツ
手順どおりに進めても、ちょっとした見落としで仕上がりが変わります。
洗濯による縮みを見越す
もっとも多い失敗が、洗濯後に丈が短くなってしまうケースです。綿を多く含む生地は、最初の数回の洗濯で縮むことがあります。
そのため、一度洗濯してから裾上げするのが確実な方法です。実際、作業ズボンのなかには「生地の特性上、製品が縮みます」と注意を促している商品もあり、縮む量は洗濯の環境によっても変わります。すぐに使いたい場合でも、1〜2cm長めに仕上げておくと縮んだときに対応できます。
生地別の注意点
生地によって扱いやすさは変わります。綿の比率が高い生地は針が通りやすく、手縫い向きです。一方、ポリエステル100%の生地は滑りやすく、縫い目がずれやすいのでまち針を多めに打つと安定します。
厚手のデニムや帆布は、手縫いだと針を通すのに力が要ります。指ぬきを使い、無理に押し込まず少しずつ進めましょう。ストレッチ素材は伸ばさずに縫うのが鉄則です。生地を引っ張った状態で縫うと、元に戻ったときに波打ってしまいます。
裾上げして長く使いたい作業ズボン3選
ここからは、イワキユニフォームの取り扱い商品の中から、丈を直してでも長く使いたい定番の作業ズボン3本をご紹介します。素材とサイズ展開の違いを比較表で確認してみましょう。
| 商品名 | メーカー | 価格(税込) | 素材 | サイズ | 特長 |
|---|---|---|---|---|---|
| カーゴパンツ 1512 | バートル | 4,084円 | 綿70%・ポリエステル30% ほか | SS〜8L(11サイズ) | サイズ展開が最多 |
| カーゴパンツ 現場服 2236 | ジーベック | 5,335円 | 綿98%・ポリウレタン2% | S〜5L | 綿98%で手縫いしやすい |
| カーゴパンツ 35683 | クロダルマ | 2,970円 | ポリエステル100% | SS〜6L(9サイズ) | 手頃な価格・男女兼用 |
1. カーゴパンツ 1512|バートル

SS〜8Lという11サイズ展開で、自分の体型に近いサイズから選べるのが最大の魅力です。サイズの選択肢が多いほど、裾上げで調整する量が少なくて済み、シルエットが崩れにくくなります。
素材は日本製のT/Cライトツイルとヘリンボーンの2種類から選べます。ヘリンボーンのインディゴ・ブラウンは綿70%・ポリエステル30%と綿の比率が高く、手縫いでも針が通しやすい構成です。製品制電JIS T8118適合品でもあり、冬場の静電気対策も考えられています。なお、生地の特性上わずかに縮むことがあるため、一度洗濯してから裾上げするのがおすすめです。カラーは5色展開、価格は4,084円(税込)です。
2. カーゴパンツ 現場服 2236|ジーベック

綿98%・ポリウレタン2%という綿主体の構成で、今回ご紹介する3本の中で最も手縫いしやすい1本です。綿の生地は針の抜き差しがスムーズで、まつり縫いの針目も安定します。
フルハーネスに対応した「現場服」シリーズの1本で、超のびストレッチ素材にバイオウォッシュ加工を施しています。後ろのピスポケットは長財布も入る深さがあり(右はフラップポケット付き)、前中心には丈夫な3YGファスナーを採用するなど、細部の作りもしっかりしています。なお、縮む恐れがあるため乾燥機の使用は避けてください。洗濯後は自然乾燥させ、丈が落ち着いてから裾上げすると確実です。サイズはS〜3L(4L・5Lは別ページ)、カラーは4色、価格は5,335円(税込)です。
3. カーゴパンツ 35683|クロダルマ

2,970円(税込)という手に取りやすい価格で、複数本そろえやすい定番モデルです。シンプルイズベストという考え方をそのまま形にした、無駄のない1本に仕上がっています。
素材はポリエステル100%のサージ。静電気の発生を抑えながらストレッチ性にも優れ、ウエストには心地よくフィットするバックシャーリングを採用しています。ポリエステル主体のため縮みにくく、洗濯を繰り返しても寸法が安定しやすいのが利点です。男女兼用で幅広い業種に対応し、SS・Sサイズはユニセックスサイズ。左ベルトループにカラビナループが2カ所、右足ポケット・左足ファスナーポケットを備えています。サイズはSS〜LL(3L〜5L、6Lは別ページ)、カラーは4色です。
なお、イワキユニフォームでは自社工場での裾上げ加工も承っています。「枚数が多くて手が回らない」「きれいに仕上げたい」という場合は、購入時にあわせてご相談ください。
まとめ
この記事では、ズボンの裾上げを手縫いでする方法を、必要な道具・3ステップの手順・失敗しないコツの順にご紹介しました。
手縫いの裾上げで大切なのは、実際に履く靴で丈を決めること、アイロンで折り目をしっかりつけること、そして表地の織り糸を1〜2本だけすくってまつり縫いすることの3点です。あわせて、綿混の生地は洗濯で縮む可能性があるため、一度洗ってから作業すると失敗を防げます。サイズ展開で選ぶならバートル1512、手縫いのしやすさならジーベック2236、コスパならクロダルマ35683と、用途に合わせて選んでみてください。
作業パンツの種類から選びたい方はカーゴパンツを解説した記事、裾が絞られたタイプをお探しの方はジョガーパンツを解説した記事もあわせてご覧ください。
イワキユニフォームでは、今回ご紹介した作業パンツをはじめ、現場に合わせたウェアを幅広く取り揃えています。サイズ選びのご相談や裾上げ加工、スタッフ用のまとめ買い・大口割引にも対応していますので、作業着の見直しを検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。


